今回は、大学病院の総合診療科の外来を受診されることの多い、全身にわたる多種の愁訴を訴える患者さん、所謂「不定愁訴」的な訴えの方に、どのようにアプローチしたらよいかという極めて実践的なお話でした。MUS(medically unexplained symptoms )とFSS(functional somatic syndrome:機能性身体症候群)という概念を初めて耳にし、身体表現性障害 (DSM-Ⅳ)と身体症状症および関連疾患(DSM-5)の定義の違いも学びました。身体症状症の患者さんの対応は時に難しく感じることもあるのですが、「時間はかかるかもしれませんが、一緒にうまく対応していきましょう。」という医師の姿勢が大切なのだということを改めて認識させられた時間でした。