現在日本では超高齢社会を迎え、幅広く多様な健康問題に対応できる「総合診療専門医」を育成するための整備が進められています。消化器内科や循環器内科などの臓器領域別の専門医が各臓器の問題に対して技術や経験を深めていく『縦方向の専門家』だとすれば、 私たち総合診療医は臓器別ではなく、人間の体、そして心も含めて総合的な観点から捉えて診療する『横方向の専門家』とも言えます。
私たちは目の前の患者さんに対して、どんな場合でも常に真正面から真摯に対応し、ベストの方向を探る「あなたの専門家」であることを大切にしています。
目指すところ1
大学病院の総合診療科として、幅広く多様な健康問題に迅速かつ的確に対応し、心理社会背景をも十分に考慮した上で、患者さんとご家族にとって最適な医療を提供いたします
目指すところ2
大学病院の総合診療科として、地域の医療機関ならびに当院の診療各科からの紹介患者さんを積極的に受け入れ、ニーズに応じて「答えを出す」診療科として、地域医療と病院診療に貢献いたします。
目指すところ3
大学病院の総合診療科として、卒前・卒後の医学教育において診療現場での教育を重視し、学生や研修医に対して、全ての診療の基本となるジェネラルな知識や考え方を修得していただけるよう尽力し、日本の医療を支える未来の良き医療人を育成いたします。
大学病院の総合診療科としては多い入院患者を診ています。
項目 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 単位 |
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患者紹介率 医療法(診療報酬) | 20.8(32.6) | 32.2(39.1) | 52.7(50.7) | % |
1日平均外来患者数:初診患者数 | 16.1 | 20.0 | 9.7 | 人 |
1日平均外来患者数:再診患者数 | 29.8 | 47.8 | 30.0 | 人 |
1日平均入院患者数 | 5.8 | 13.0 | 14.9 | 人 |
平均在院日数 | 8.2 | 10.0 | 13.0 | 日 |
患者さんの訴えは多岐に渡り、原因となる臓器・器官を特定しにくい症状が多くを占めています。また身体の問題にとどまらず、心理・社会的な問題を抱える患者さんも多く診ています。
総合診療科・外来初診患者さんの主訴別件数
2020年からは当科が救命救急センターの二次救急部門(ER)日当直を担当しており、肺炎など各種感染症や心不全、外傷、中毒といったコモンな疾患の診療にも数多く当たることができます。
救命救急センター受付診療科 2022年7月1日〜2024年5月26日 計19,442名の内訳