レジデントの活動【〜勉強会などの活動の一部をご紹介〜】

2018 06/12

抄読会

Time-to-Furosemide Treatment and Mortality in Patients Hospitalized With Acute Heart Failure

Journal of the American College of Cardiology Volume 69, Issue 25, June 2017 DOI: 10.1016/j.jacc.2017.04.042

抄読会写真(8)

アジアの救急隊員はPTSD 発症リスクが高い!

常に危険と隣り合わせの現場で働く人々にとって心的外傷後ストレス症候群(PTSD)は大きな問題となる。Berger氏らはレスキュー隊員におけるPTSD有病率と発症に影響を与える要因をシステマティックレビューおよびメタ解析にて検討し、「アジアの救急隊員やレスキュー隊員はPTSDの発症リスクが高い可能性がある」ことを報告した。20,424人のレスキュー隊員を含む40サンプルについて調査した計28試験を抽出した。すべての試験における有病率データにはランダム効果モデルを使用していた。多変量メタ 解析モデルは有病率に影響を与える要因を特定することに利用した。

 

主な結果は以下のとおり。

・全世界的にみるとレスキュー隊員におけるPTSD 有病率は10%であった。

・アジア大陸で実施された試験における平均的なPTSD 有病率は、欧州と比較してより高値であったが、北米大陸との比較では高くはなかった(メタ回帰分析)。

・救急隊員では消防士や警察官と比較しPTSD の推定有病率が高かった。

・レスキュー隊員は一般人よりもPTSD発症リスクが高い。

・アジアの救急隊員やレスキュー隊は員PTSDの影響を受けやすいと考えられる。

・継続的な予防措置を実施する必要性がある。